福山市民の健康に対する意識
未病、という言葉をご存知でしょうか。
未病とは医療機関での検査でも異常が見つからず、まだ病気と診断されないものの、健康だともいえない状態を差します。つまり、そのまま放置するといつかは病気になることが予想される状態を「未病」と呼ぶのですが、程度の大小はあれど、現代人の数多くがこの未病の範ちゅうにいることは確かでしょう。
当院には、福山市内から多くの脳卒中患者さんが搬送されます。脳卒中の発症には、高血圧や糖尿病といった生活習慣病が関連しています。治療に携わる中で、未病の段階で適切な対応をしていれば発症が防げたのに、という方も少なからずいらっしゃいます。
また、検診は、自分の健康状態を知るいいチャンスです。しかし、ここ福山市は全国平均値と比較しても検診受診率がとても低いのです。この点からも、残念ながら福山市民の健康に対する主体性や意識が十分高いとは言えない状況です。